44歳・多発性筋腫・低AMHからの妊娠出産

超高齢、多発性筋腫持ち、甲状腺機能低下・・・等マイナス条件を乗り越え妊娠しました。現在妊活に励む人、これから目指そうとする人のひとつの参考になればと思います。

子宮全摘宣言からの不妊治療開始

不妊治療の前に立ちはだかったのが、子宮筋腫問題…「要子宮全摘」宣言

結婚前からずっと地元の小さな婦人科で経過観察になっていた子宮筋腫が少しずつ大きくなり、ついにある時先生から「子宮をとった方がいい」と言われてしまいました。

 

それまでは、

「2つ筋腫があるけれど、赤ちゃんの部屋を邪魔する位置ではないから、そのまま妊娠したほうがいい。

下手に手術をすると、子宮の壁が薄くなって子宮が破裂する恐れがある」

と言われていました。

 

が、その二つがさらに大きくなったため(5cmと10cm)詳しい検査をしたところ

結局無数の筋腫があって(いわゆる多発性筋腫)

「ここまで来たら、子宮全摘をお勧めします」

と急な宣告・・・本当にショックでした。

 

セカンドオピニオン、サードオピニオン

夫の後押しを受け、子宮筋腫手術で有名な病院にセカンドオピニオンを貰いに行くことに。手術するにしてもどの病院がいいかもわからなかったし、腹腔鏡の選択肢があるなら、それが得意な病院に聞いてみようと考えました。

妊娠前提で相談したので、すぐさま子宮全摘という病院はありませんでしたが、病院ごとの見解は少しずつ違っていました。

 病院A:地元の総合病院の中の産婦人科。昔メディアにも登場の女医さん

仕事でつながりのある友人より紹介)

・まだ妊娠できるから1日でも早く!今日から頑張って!

・あなたよりもひどい筋腫の人でも妊娠出産した人を知っている

・手術をしたほうがよりいいかどうかは専門の先生を紹介しましょう

(→病院Cを紹介していただく)

 

病院B:手術数トップクラスの病院の教授先生

・これだけたくさんの筋腫をとったら子宮破裂のリスクが高い

・このまま自然妊娠をトライして、数年後ダメなら子宮摘出

・筋腫は赤ちゃんが大きくなってくると自然に変形し、子宮はちゃんと大きくなるので大丈夫。

・妊娠した場合、管理入院が長くなる可能性はある。

今の技術なら500gの赤ちゃんでも助けられる一方で、

子宮破裂したら母子ともに助けられる見込みがない

・人工授精は特に検査で問題がない夫婦にはあまり意味がない

子宮筋腫が邪魔をして卵巣が見えないので、体外授精は不可能

・どうしても、不妊治療の希望なら九州の病院ならお腹から採卵する方法を取っていると思うので紹介できる

 

病院C:中堅大学病院。手術がとてもうまい先生と病院Aの先生から紹介

・この状態で妊娠なんてとんでもない。リスクが高すぎる。

・今すぐにでも開腹で取れるだけとった方がいい。

・妊娠はこの年齢だとまず厳しいので子宮筋腫とは別問題。

 

病院D:筋腫手術数も多く、リプロダクションセンターがある総合病院

・年齢的に妊娠しないとも言えないけれど、厳しいのが一般的

・そのため、既に不妊治療をしてきているなら開腹で手術をするが、そういうわけではないので、症状が特にないなら(妊娠に対して)気が済むタイミングまでそのままでいいのではないか

 

鍼灸院の先生の一言から急展開・・・不妊治療へ

たくさん病院を回りましたが、すぐさまの手術も決断できず、かといって病院Bの先生の言うように九州に通うのは、経済的にも物理的にも現実的とは思えませんでした。

(夫は九州行きに少し心動かされたようでした。私も1回でうまくいくとわかっていれば行ったと思いますが、今となれば行かなくてよかったと心から思います。)

 

そこで、手術と不妊治療については保留にしつつ、当時極度の冷え体質だった私は、体質改善をしよう!と思い立ち主に妊活専門の鍼灸院に通うことに。

 

そこの先生に聞かれるまま現状を伝えると

子宮筋腫があるから採卵できないなんて聞いたことがない。あなたより、もっとお腹が(子宮筋腫で)膨らんでいる人も治療している。まずは不妊治療の病院に行ってみた方がいいわよ!」と強く勧められました。

 

鍼灸の先生の実感としていいと思う病院を挙げていただいたところ、

・加藤レディースクリニック(新宿)

・新宿アートクリニック(新宿)

・慶愛クリニック(?うる覚えです:池袋)

・みなとみらい夢クリニック(横浜)

 

とのこと。私の記憶が正しければ、この順番でおすすめ、と言われたと思います。

後で知ったことですが、その先生は加藤レディースで妊娠されています(しかも47歳で!)。そのせいか、全て加藤レディースクリニックと関係のある病院です。

なので、上記はこの鍼灸院の先生のひとつの見解です。

 

私もこれを頭から信じないで自分で調べよう、とは思いましたが、色々なクリニックに通っている人を見てきている先生が感じている意見も貴重に思えました。

色々調べた結果、私はこのうち、新宿アートクリニックを選択し、通うことにしました。

それはまた別記事にしますが、九州まで通わずともきちんと採卵ができることがわかり、1年半に及ぶ先の見えない不妊治療の旅が始まりました。

 

今思うこと

時間と労力とお金をかけて病院を周り、結局どの病院にも通うことはありませんでしたが、結果として色々な先生の話を聞けたことはプラスでした。

まず、私の子宮筋腫に関しては、「絶対に今こうした方がいい」という正解があるわけではないことがわかりました。

また、大病院の大先生で婦人科医とはいえども、不妊治療の専門ではないので、それに関しては的外れなことを言うし、医師ではない鍼の先生でもたくさんの経験から得ているものは参考になるかもしれないということも実感しました。

 

情報をきちんと自分でも精査して考え選択するために、ひとつならず色々な情報が大事だなと感じています。

必死になると、余裕がなくなるので、目の前の情報が全てな気がしてしまうからこそ、すぐには飛びつかず納得してから…が全てにおいて高額な不妊治療において重要なことのひとつかなと思います。